慎ましさが足りない
昨日も書いたが、悪さをして、何故か写真に残す輩が次から次から。
やっていることは、犯罪だったり道徳上の問題だったり色々だけど、共通しているのは、武勇伝を写真に残したがるということ。
でも、武勇伝ってのは、伝説だから美しい。
その昔、知り合いが始発前の地下鉄の線路に下りた。冒険心からね。でも、テクノロジーの未発達な時代のこと、写真を撮ってSNSにアップ、なんて発想はなかったし、たとえ写真を撮る機材を持っていたとしても、そんなものを撮ろうとする人間はいなかっただろう。
タブーを犯す際には、証拠は残さず証人を残す、これだけで充分伝説になる。
むしろ、写真なんて撮られようものなら、自分の身が危ういという感覚は持っていた訳、皆。撮ってはいけないシーンだという意識は持っていた訳。
でもって、後日伝説を聞く方は、その伝説を想像しながら、その面白さに食いついて、「それで?それで?」になる。
ファンタジーの世界。
皆に知ってもらう必要なんてなくて、身近な誰かを笑わすことができればそれで良かった。ささやかな悪さっていうのはそういうものだと思っていた。
線路に下りたのであれば、下りた事実があれば良い。(推奨してる訳じゃないぞ!)
写真残した時点で問題が変わってしまう。
(色んな意味で)悪いことは密やかにやれ、秘密裏に完了しろ、ってこと。
公になったら、誰かが動かないといけなくなるんだから。
でもって、何をするにしても、絶対に人に迷惑をかけちゃいけない。絶対にだ。
人の口に入るものを汚したりするなんて言語道断。写真に残さないという以前の問題。
そんなの、聞いてて誰も楽しくないし。ましてや写真の残しても気持ち悪い。
慎ましくあるべきところと皆で楽しむところとの分別が無いんだろうなあ。
もう少し、面白くあって欲しいな。ああいうのは。