jun2 blog

コーチ兼キャリアカウンセラーjun2の日常とカープについて書きます。

入賞とその先

もはやアフリカの選手のスポーツと化した感があった男子マラソン。
そこに日本人として唯一入賞した中本選手。
先頭集団から離されては追いつき、離されては追いすがり、最後まで粘り強い走りで大健闘。おめでとうございます。

レースとしては、先頭集団のアフリカ勢の牽制状態が長く続いたために、タイム的には平凡(世界記録からすると)なものになってしまったが、その中でもあれだけ粘り強く先頭集団についていけたことは、日本人にも可能性はあるのではと感じた。

ただ、昨年のロンドン、そして今回と、実業団に所属していない選手、藤原新選手と川内優輝選手の成績が期待したほどのものにならなかったこと、そして、実業団に所属している選手も、ロンドンで6位、今回5位の中本選手以外は目立った成績を残せていないことを考えると、現段階では中本選手個人の功績とも言えなくはない。

そもそも、あれだけ毎月のようにフルマラソン走って、それなりの成績をおさめ続けていた川内選手が、今回思うような成績を残せなかった主要因は何なのだろう?
藤原選手もそうだが、彼らが実業団に所属しないのは、実業団とは異なるトレーニングで強くなる、なれるという感覚があったからだろうし、実際にそういうトレーニングを積んでいるのだろうと思う。実業団のチームではリスクが大きくて手が出せないような、そんなトレーニングを取り入れたりする訳だろう。例えば川内選手のような、レースで鍛えるというやり方。

本来は、結果を残すことで、そのトレーニングを実業団に還元することで、競技レベルの底上げをする役割を、彼らが担えれば良いのだろうが、何故かオリンピック、世界陸上となると、結果を残せない。

実業団の選手は、極端に早くなることはないけれど、極端に遅くなることもない、という、最低限度の結果は残すことができるトレーニングを積んでいる、と個人的に推測している。フリーの選手は大会に向けてのピークの期間が短いのかも。
世界で勝つためにフリーになった選手たちなので、次の研究テーマはそこになるんだろうなあ。

陸連全体でプロジェクトとして取り組んで、リオの次あたりでメダル狙えるように頑張って欲しいな。
いつまでも、瀬古さんが解説している現状は、やはり違和感を感じるんだよね。
次世代が表に出てきて欲しい。