フォーカシング
自分が主戦場としているコーアクティブ・コーチングに、「プロセス・コーチング」という指針がある。
簡単に言うと、「共にいたくない」感覚を深く体験することによって、新しいエネルギーを生み出すプロセスなのだけど、そのルーツが「フォーカシング」という技法にあるのではないかという情報をいただいたので、早速関連する書物を購入。
- 作者: ユージン T.ジェンドリン,村山正治
- 出版社/メーカー: 福村出版
- 発売日: 1982/08
- メディア: 単行本
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「フォーカシング」とは、言葉ではなく体の気づき(フェルトセンス)に、正しい手順で接近をしていくことで"シフト"を生み出すという技法。
心理セラピーが成功する患者とそうでない患者の違いを分析すると、成功する患者は、"内的行為"を行っていることがわかり、本書ではその内的行為を「フォーカシング」という名前で手順化している。
具体的な手順は、
1.空間を作る
自分を楽な状態において、問いかけをする。
「どんな気分?今素晴らしい気分でないのはなぜ?」のように。
その問いかけに対して、色々な思いが出てくると思うので、それらを全て出して、自分自身は少し離れた場所からそれらを眺めるようにする。
「自分はそれらがいなくなれば、素晴らしい気分になれるのだ」とわかるように。
2.気がかりなことに対するフェルトセンス
いくつかある気がかりなことから、自分を最悪の気分にさせるものを一つ選ぶ。
その問題全体を思い浮かべ、体で感じる。
3.取っ手を見つける
フェルトセンスの質感などから、名前をつけてみる
4.共鳴させる
3でつけた名前とフェルトセンスとが一致するかどうかを確認していく
5.尋ねる
名前を使って、「これは一体何なのだろう」という問いかけをしてみる。
ここでシフトが生まれる(はず)
6.受け取る
シフトと一緒に、からだからメッセージが返ってくるので、それを受け取る。
こんなプロセスを経ながら、内面的な変化を起こしていくことになる。
ちなみに、「プロセス・コーチング」では、
1.クライアントの奥底にある「何か」を感じ取る
2.クライアントと、その「何か」を探求する
3.クライアントが、その「何か」を深く体験する
4.クライアントが、その「何か」を受け入れることでエネルギーに変化が生じる
5.クライアントが、新しいエネルギーを使って前に進む
という流れになっている。
ゴールへ向かう過程では、言葉だけでなく、体感も重要だということですね。
モヤモヤから逃げずに、モヤモヤと向き合う。これが大切だということですね。