jun2 blog

コーチ兼キャリアカウンセラーjun2の日常とカープについて書きます。

負けて良かったとは思わないが

イタリアが強かった、というより、日本が浮き足立った、というのが正しい見方でしょう。リードを奪って勝ちを意識したが上に、失点を恐れた吉田がミスをして、試合終了間際での、スルーパス一発で失点した、そんな感じ。

世界レベルの大会で、日本が強豪国に勝てるチャンスなんて滅多になく、そのチャンスがいきなり目の前に現れたとしたら、そりゃ浮き足立つでしょう。
強豪国のメンタリティでは、そのチャンスが目の前に現れるのは当たり前な話で、彼らはその先で、このチャンスをどうやってモノにするか、を冷静に判断して、最後の結果に繋げていくことができる。しかし、日本にはまだ、そのメンタリティはない。

ドーハの悲劇から20年経って、ワールドカップに出場することは当たり前のようになっているが、ドーハの悲劇の当時はそうじゃなかった。あの最終戦で、あのゴン中山のヘディングシュートが決まった時、日本中は、「もしかしたら、もしかしたら・・・」というハラハラドキドキの思いで、祈るようにテレビにかじりついていた。それくらい日本人にとってワールドカップとは異次元の話で、そしてそれは、見てる側ほどではなかったとしても、フィールド上の選手にとっても同様だった。
結果、浮き足立った日本代表は、ロスタイムに追いつかれてワールドカップ初出場の夢は砕け散った。しかし、その後、日本は5大会連続でワールドカップ出場中で、アジアで負けることなんて考えられない。当時と比べて、出場国が2→4.5に増えたことも当然関係していると思うが、あのドーハの悲劇で日本の経験値が上がったことは間違いない。

そして、あれから20年経ち、同様のことがワンランク上のレベルで起こったのだと、jun2は理解している。
世界大会で強豪に勝利するメンタルの準備ができていなかった。そして今回、それを経験したことで、次回同じ状況になった時には勝ちきれる可能性は高くなったと。

あとは、勝つチャンスが目の前に訪れてくれるような準備を、あと一年かけて行えば、来年、きっと結果がついてくるはず。
単純に、「負けた」経験ではなく、「勝てるチャンスを逃して負けた」、この経験こそが、今回の大会での最大の収穫なんじゃなかろうか。そう思う。

善戦とか惜敗とかじゃなく、ある種の惨敗ではあると思うが、世界で勝つために必要な経験だったんじゃないかと、jun2はポジティブにとらえている。
あくまでも、我々が欲しいのは、ワールドカップでの好結果。それだけなので。
それ以外の全ては、そこに繋がってさえいれば良いと思っている。

ということで、ザッケローニは、早いところ佐藤寿人を招集するように。