道徳と職業倫理
キャリアカウンセラーとしての倫理規定は、大きく以下の4つ。
・自己決定権の尊重
・多重関係の禁止
・守秘義務
・業務の範囲
「自己決定権の尊重」は、最終的な決定はクライアントが下すので、カウンセラーはそれを尊重するように、というもの。
「多重関係の禁止」は、カウンセラーとしての関係以外の関係を持つことは禁止。例えばクライアントと恋愛関係になるとか、ビジネス的な繋がりを別に持っているとか、まあ、そんなこと。
「守秘義務」は、対人支援業務に携わる者にとっては共通して課される、基本中の基本的な倫理。クライアントから聞いた話を他言しない。ただし、反社会的であったり、自殺の恐れがあったり、そんな場合には例外的に然るべきところへ連絡することを、事前にクライアントに通知しておく。
もちろん、契約書上にもこれらの内容を記載して、クライアントにより安心していただいた上で支援するようにしている。
最近、ブログでクラウドホニャララを業とする企業を散々叩いておいて、よくよく調べたら、ブログの書き手がその企業の競合と金銭的な繋がりがあったとか、コンビニのバイトがアイスクリームの冷凍庫に入ったり、客がソースの挿し口を鼻に突っ込んでみたとか、そんな問題が次から次から。
こういうのは職業倫理というより、もはや道徳的な問題だ。
・ルールを守らない人がわずかでもいると、罰則が厳しくなる
・ルール以前の問題を守らない人がわずかでもいると、ルールが厳しくなる
問題を起こす人間は、実際にはほんの一部なのだろうけど、これからは契約に道徳的な内容も含めていかないといけないのかも知れないな。
- 作者: 藤原和博
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/12
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